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「あなたのいない記憶」   辻堂ゆめ 著


「あなたのいない記憶」  辻堂ゆめ 著






幼い頃に同じ絵画教室に通っていた優希と淳之介は大学で偶然再会します。

2人の共通の知人だったはずの‘タケシ’の話になるのですが、優希は‘タケシ’を絵本の中の人物だと思い込んでおり、淳之介はバレーの有名選手になった‘タケシ’だと思い込んでおり、話が噛み合いません。

あまりにも記憶が食い違い気持ち悪いので調べ始め、心理カウンセラーの力を借りながらこの謎を解いていきます。



裏表紙のあらすじを読んで
おもしろそう!
と買ったものの、なかなか読み進められず、途中までかなり時間がかかってしまいました。
(つまらなかったわけではないのですが)

ですが読み進むにつれものすごく面白くなり、後半に一度、本をパート先のロッカーに置き忘れてしまったのですが翌日わざわざ取りに行ったほど面白くなってしまいました。


お勧めなので内容には触れないようにしたいのですが(よかったらどなたかのネタバレ記事を読んでみてくださいね!)、「虚偽記憶」をテーマにした、タメになる興味深い話です。

常々人の記憶は曖昧だということは感じていますが、人為的に記憶を消したり植え付けたりとなると罪ですね。

冤罪で捕まった人が、お前がやったんだろ、と言われ続けて
「あれ?もしかしたら自分がやったんだろうか」
と思ってしまうとか。

人に嘘の事でも言われ続けると結構簡単に記憶は曲げられてしまうのかもしれないなと思います。

この本の話は人為的虚偽記憶ではあるのですが、それをしてしまった理由がなんとも深いのです。
私が思うところの主人公(この優希と淳之介ではない)が気持ちのままに相手に向かっていく姿に打たれます。

中盤からは話が読めなくなり、思いがけない方へ転じていきます。

そして最後はきちんとカタをつけてくれませんが、とても好きです。相手の行動も本当に予想外で最後まで驚かせてくれました。
自分がこの人ならどうしたか、相手側だとしたらどうしたか、読みながら考えさせられる重い深い話です。

ミステリーっぽいけど多分恋愛ものです。


面白かった~!!
是非読んでみてください。前半ちょっと退屈でも絶対面白くなります。




ということで思い出しました私自身の曖昧な記憶の一例なのですが・・、

先日友人コロモン、ミリリーとグループラインをしていた中でコロモンが

「コタツをやっと処分した」

というので私が

「ああ、いつかのクリスマスにお邪魔した時にうちの娘がジュースこぼしちゃったやつだね。その節はごめんね」

と謝ったところ、持ち主のコロモンは

「そんなことあったっけ??」

と忘れていたのですが(優しさで忘れたフリしたのかも)、そのクリスマスの時にその場に一緒に居合わせたミリリーが

「それって娘じゃなくってふゆこがシャンパンか何か溢れさせたんじゃなかったっけ?」

と突っ込んでくださり、記憶がよみがえりました。
そうです。私が人さまんちのコタツの布団にシャンパンこぼしたんでした。娘じゃなかった・・・。

自分に都合いい記憶にすり替えてたんですよー。怖いな私。
罪なき娘よごめんなさい。
ミリリーが覚えててくれて良かったです。


私のアホな記憶力の話で美しい記憶の小説を汚してしまいました。



今日は七夕ですね。
さっき(昨夜)主人が何気なく「明日って七夕だね」って言うまでまっっったく忘れていました。子供が小さい頃は幼稚園や学校で短冊書いたりするので意識できてましたけど。

天気悪いので織姫は彦星に会えないんですっけね?

みなさまは好きな人の近くで過ごせますように。




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「誰かが歌っている」 トム・レオポルド著

「誰かが歌っている」 トム・レオポルド著

誰かがう


面白かったー!!
なんとこちら、私が20年上前に読んでお気に入りだった小説

「君がそこにいるように」

の続編とのこと。

続編があるなんて全然知らずに生きてきてしまったのでこんなに長い年月を経て続編が読めて嬉しいです。(といっても前の話、好きだったシーンしか覚えてないんですけど)

この度読みました「誰かが歌っている」は、たしか作家の西加奈子さんがスマップの番組で内容をちょっと話していたことがあり、その時から本屋やネットでも探していたのですが買えず(ネットでも中古なのにバカ高い額でしたので)、諦めていました。

そして検索するうち、これがかつて読んだ本の続編だと知りますます読みたいと思っていました。
やっと普通の値段で買えました!!

図書館落ちの本で結構キレイじゃないですけど新庫の値段ぐらいで買いました。

darekaga.jpg

(きたなっ。これで2000円弱です。中身はちゃんと読めますのでオーケー)



内容ですが、、

主人公サンディ・バヤードが恋人にプロポーズするため、自転車でセントラルパークへ向かっている・・というところから軽快に始まり、そこに至るまで(であろうと思われる)、サンディの物語が始まります。

プロポーズ、というところからのスタートならば、そういう状況に結果的にはなるんだろうと思いながら読んでいました。

サンディは30代のローカルテレビ番組の人気キャスターでそこそこ女性からも人気があり、大好きな恋人ペグがいるけれど結婚はしたくない!自分はだれか一人のものになんて絶対ならない!もっともっと色んな子と遊びたいし!という、若くないのにチャラい(でも気のいい)男です。
金持ちで高級マンションに住んでいます。

そのサンディが一人で暮らす母に会いに行った際、自分が子供の頃に家政婦さんのような存在で家に来てくれていた、サンディにとって第二の母のような存在である大好きなアン(今はもう60代)のことを思い出し、電話をしてみます。


すると思いがけないことに

「もう私は元気なんかじゃない。すっかり病弱なおばあさんだよ」

と言われ、金が必要だと言われます。

サンディはそんなアンに金を工面してあげようと早速訪れて金をあげます。


さらに、心臓を患っているというアンに、サンディは自分のコネを使い、心臓の名医を紹介します。
そして手術してもらえることになるのですが、保険に入っていないアンの治療費は想像以上の莫大な額でした。

どうしたものか、と考えたサンディが思いつい名案は、母親以上の歳の差のある肌の色も違う黒人女性のアンと偽装結婚し、自分の保険で治療費を賄う、というものでした。

こんな案を思いつくのもステキだし、あんなに結婚しないと言っていた男が恋人でもない人と結婚し、彼女を救おうとするところがやはり愛すべきキャラクターだなあと。

そしてこのサンディは常に面白くて優しく、こんな状況でもそれは変わらないのです。


これの前編だった

「君がそこにいるように」

でもラストがステキでジワリと爽やかに感動し、なんてイイ話なんだろう!!と思っていましたがこちらもまたラスト近くでジワジワと感動させてくれます。読後感はご安心ください。


訳者さん(岸本佐知子)のセンスも大きいとは思いますが、この軽快でユーモラスな語り口、本当に好きです!


店頭にないし、なかなか突然これを読まれようと思う方もいらっしゃらないかと思いますがどこかで出会うことがありましたら是非お勧めします。



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「啼かない鳥は空に溺れる」 唯川 恵 著


こんばんは。

今日のスタートは濃い酒でしたが、

フォーナイン



フォーナインエタノール

「エタノール」とか言葉で書かれると病院で消毒されるみたいでちょっと気持ち悪いです。
味がケミカル感いっぱいな気がしましたが気のせいかもしれません。
もうこれは飲まないと思います。



さて、またまた、めちゃくちゃ面白かった本紹介です。



「啼かない鳥は空に溺れる」  唯川 恵 著











中学の時に父を亡くして母と二人っきりで暮らしている亜沙子。
愛人の借りる高級マンションで一人暮らししている千遥。
この2人の話が交代で章で分けられ同時進行で進みます。

亜沙子と母は毎週末に2人でおしゃれなお店でランチをする(一見)仲の良い母娘です。

それとは対照的に千遥は幼い頃から母から虐待を受け続け現在も言葉の暴力に苦しみながらもバブリーに生活しています。
(亜沙子と千遥は知り合いではありませんし全く無関係です)


亜沙子はたまたま会った知り合いのおばさんから

「あなたのお母さんのブログ見てるわよ」

と言われ、自分の母が書いているというブログを見てみるとそこには知らない母がいました。

自分と行った週末のランチの記事とともに、いかに自分が娘から愛されているかということが添え書かれていました。
全ての記事に全くの嘘はないけれどちょっと違うんじゃないか?という違和感を感じた亜沙子はなんとなく母に対してモヤモヤした気持ちを持ち始めます。

そして亜沙子を思ってのことではありますが、母は勝手に見合いもセッティングしてしまいます。
これには怒った亜沙子でしたが、少しずつその見合い相手に惹かれていきます。

そして結婚へと準備が進むのですが・・・。



一方、父親ぐらいの歳の愛人が借りる高級マンションで暮らしている千遥は合コンで若い男から気に入られ、気まぐれで付き合い始めます。愛人には内緒で。
こちらも付き合いが進み、愛人とは別れて無事結婚することになりました。

あんなに自分を嫌い暴言を吐き続けていた千遥の母は、婚約者と挨拶に行くと、過去の酷い自分の行為など忘れたかのように千遥に優しくなります。

やっとこの結婚で母からの虐待を受けなくなり幸せになれそうでした。


母とべったり暮らしてきた亜沙子と母から嫌われ続けてきた千遥、どちらも母との関係がなんとも苦しいです。




読み始めた最初から面白いですが半分ぐらいからは止まらず家事を怠り一気に読んでしまいました。
※読書してなくても常に家事は怠っています。

ラストはちょっとホラーチックな要素もあり、読後感は良くもなく悪くもなく、ですがとにかく面白かった~!と思えます。


娘がいる方や母がいる方、特に女性の方に面白いと思います。




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「人魚の眠る家」 東野圭吾 著



こんばんは。

今日は友人ミリリーとランチに行ったら私のサラダにちっちゃいニョロ系虫が入ってました(≡д≡)。
いつかの友人が被害に遭った店のようにサービスはなんにもしてくれなかったので、どんどん周りに広めようと思います♪
二度と行くかー!!



さて気を取り直して・・
本紹介させてください。


「人魚の眠る家」 東野圭吾 著






とてもとても!!面白かったです。
最近読んだ中ではダントツです。



夫婦仲がすっかり冷めている結婚8年目の薫子と和昌は、愛する子供である瑞穂の為に仕方なく小学校受験の為の親の面接講座に揃って出向いている時、薫子の父から緊急の電話を受けます。

「瑞穂がプールで溺れた」

という報せに、二人は慌てて病院に駆け込みます。


そこで医師から告げられた言葉は驚くべきものでした。

娘は‘ほぼ脳死に近い植物状態である’ということ。


そしてすぐに、

・娘本人に臓器提供の意思があったかどうか

・臓器提供について親子で話したことはあるか

・お母さんお父さんの意思はどうか

という話を出されます。


状況にパニックなりながらも一旦は臓器提供に応じようとした夫婦でしたが、あることがきっかけで

「娘はまだ生きているのではないか?」

と思い始めます。


和昌は部下の研究者である星野を使い、また多額の金も投じ、薫子の意思を尊重して娘を
「生かし続ける」
ことを選びます。


脳は死んでいるけれど全部ではなくどこか一部は生きている、もしかしたら何か感じているかもしれないと思いたい両親の気持ちは痛いほど分かります。

そして、はたから見ると異常と思われるような娘との生活が始まります。
その生活はおかしな方へエスカレートしていきます。



途中、心臓を患いアメリカでの移植をしようと多額の募金を募っている(日本人の)女の子の存在も出てきます。

ですので読んでいるこちらは

‘脳死状態の子の親’

という立場と

‘臓器提供を待つ病気の子の親’

という立場を知り、どちらか一方には肩入れできず一緒に考えてしまいます。


脳死した子供の親は

「まだ生きているかもしれないのだから息を引き取るまでこのままで治療を続けたい」

と思ってしまうのでしょうし、また
自分の子供が臓器移植でしか助からない病気となれば

「誰か臓器をください」

と思ってしまい、これも結果誰かの死を待っているかのような状態なわけですし。



臓器提供に対しての日本とアメリカの違いなど、よく考えたこともなかったですがこの本で本当にこれは皆が考えるべきことなのではないかという気がしました。・・なんて言ってる自分も今この本を読んだからそう思っているだけなのでしょうけど。
どうしたら良いのか分からない問題です。

そして、脳死している子をこんな形で生かすのは「神を冒涜している(中の言葉より)」と私も感じます。
「アルジャーノンに花束を」の時に感じた、‘タブーなことをしている感’と似ているなと。


というわけで、重い話ですがとっっても面白いです。

瑞穂がプールで溺れた原因というのが最後に分かるのですが、それが泣かせます。(私は泣かないですけど)
プロローグとエピローグが粋です。(このエピローグは泣きました)


こんな話を思いつく著者って凄い!!作家さんて凄いですね。


そうそう、帯に依ると映画化され11月に公開だそうです。
ちょっと映像で見てみたい気もしますが、篠原涼子と西島秀俊とのことでどっちも好きではないので私は見ないだろうと思います。


これは大大オススメ本です。


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「蛇行する月」 桜木紫乃 著

「蛇行する月」 桜木紫乃 著







妻のいる男と不倫し、北海道から逃げるように東京へ駆け落ちして暮らしている順子という女性を軸に、かつて高校の同級生で図書部だった友人たちのそれぞれの人生が描かれます。


順子は不倫相手との間に子供も生まれ、東京で小さなラーメン屋を夫婦で営み幸せに暮らしています。
化粧っけもなく年相応におしゃれもせず貧乏な暮らしの順子のそんな幸せを、皆は若干軽蔑していそうで下に見ています。

でも順子本人は

「自分は幸せ」

といつも言いきっています。




全体に悲しい話でした。
女にとって幸せとは何なのか、ということを考えずにはいられません。
最後の章がちょっと衝撃です。

私からすると、順子はそれでも、そんな状態でも幸せなのね、と、本当に幸せなの?と思ってしまいますが幸せなのでしょう。

愛する家族が全て。子供と夫に全愛を注いでそこだけに幸せを感じられる順子はある意味本当に幸せな人生なのかもしれません。


オムニバスっぽいですが話は順子を中心に連動しています。

先が気になって仕方ない、という面白さはありませんが退屈はしない話です。




さて本日の始まり酒。

アサヒナッツ


ナッツ類って止まらなくなりますね!





今日は朝ご飯に娘が「卵かけご飯」をしてくれました。

娘たまかけ


白身を別に泡だてて膨らませて載せ、あとから黄身だけ載せてくれました。

卵一個分ですが白身がモッコモコに膨らむのでご飯が茶碗半分しか入ってないのですがてんこ盛り状態になります。
ふわふわで美味しかったです♪(自分じゃ絶対やらない)





そしてパート先で奄美の土産の黒糖をいただき(おいしそー!)、午後昼寝していたら近所のM木さんからマルタ島の土産で塩が届けられたそうです。

マルタ奄美



マルタ島、いいなあ!!サントリーニ島とかその辺の島々、昔憧れてましたっけ・・。
行くことはないだろうけど。
心から羨ましいです!ごちそうさまです!




台風被害、広がりませんように。

晴れていて涼しく、湿度が低く、汗が噴き出ない、外に出かけたくなる、景観がきれいになる秋が待ち遠しいです。



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プロフィール

ふゆこ

Author:ふゆこ
3児(中3♂、中1♂、小5♀)と夫と暮らしています。

出身は東京、結婚してからは神奈川在住。

お酒、映画、本、が大好きです。

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